ミネラルは土と命をつなぐ

〜オーガニック農の未来をつくる自然のしくみ〜
こんにちは、Momです。
ここ最近、「野菜の栄養価が落ちている」とか「新型栄養失調」という言葉を耳にすることが増えてきました。
私たちが毎日食べているお野菜やお米…それらの栄養は、どこからやってくるのでしょうか?
答えは、やっぱり「土」なんですね。
そしてその土の中で、静かに、たくましく働いているのが ミネラル と 微生物たち。
今日は、「オーガニック × ミネラル × 微生物」がつながる、自然の循環のお話をしたいと思います。
第1章:オーガニックとミネラルのお話
オーガニック農法というと、
「農薬や化学肥料を使わない」「自然のまま育てる」といったイメージがあるかもしれません。
でも実は、それ以上に「自然の循環を活かす」という、深い考え方が根っこにあるんです。
草も、虫も、微生物も、土の中の小さな命も…
すべてがつながりながら、畑の中で支え合っている。
その中で、よく見逃されがちなのが “ミネラル”。
でも、このミネラルこそが、命のリズムを支えてくれている存在なのです。
第2章:ミネラルってなんだろう?
ミネラルは、カルシウムやマグネシウム、鉄や亜鉛、カリウムなど、
人の身体にも、植物にも欠かせない「無機質」。
土にミネラルがあるから、植物に入り、
植物を通して、私たちの身体に届くんですね。
けれど最近の農地では、ミネラルが少なくなってきていると言われています。
連作、過剰な耕起、化学肥料…
そうした積み重ねで、ミネラルのバランスが崩れてしまった場所も少なくありません。

第3章:ミネラル農法ってオーガニックなの?
では、「ミネラル農法」と呼ばれる方法は、どうなのでしょう?
ミネラル農法では、作物の栄養や土の健康を保つために、意識的にミネラルを補います。
でも、使うものによってはオーガニックではないこともあります。
たとえば…
オーガニック対応のミネラル資材
- 花崗岩の粉(ケイ酸や微量ミネラル)
- 海藻粉末(カリウムやアミノ酸)
- 骨粉や貝殻石灰(カルシウムやリン)
一方で、化学的に作られた液体ミネラルや合成資材は、
オーガニック認証では使えないこともあります。
だからこそ、自然にあるもの、自然にかえるものを選ぶことが大切なんですね。
第4章:ミネラルを巡らせる、土の中のちいさな命
ミネラルは、ただ“与える”だけでは意味がありません。
本当に大切なのは、「ミネラルがちゃんと巡る土」を育てること。
その役割を担っているのが、土の中の 微生物たち です。
微生物は…
- 有機物を分解して、ミネラルをイオン化(=植物が吸いやすくする)
- 根と手をつなぎ、リンやマグネシウムを届ける
- ミネラルの過不足を、自然に調整してくれる
そう。
ミネラルは、微生物によって「活きる」んです。
第5章:微生物が住みやすい土をつくるには?
じゃあ、どうすれば微生物が元気に暮らせる土になるのでしょう?
方法 | ひとこと解説 |
---|---|
有機物(完熟堆肥、米ぬか、落ち葉など) | 微生物のごはんになります |
くん炭や腐植土 | 微生物のおうちになります |
浅耕・不耕起 | 微生物の棲み家をこわさない |
草を抜きすぎない | 草の根が微生物と仲良しです |
農薬・化学肥料を減らす | 微生物がびっくりしないように |
ミネラルを「増やす」のではなく、「巡らせる」ことを大切にしたいですね。
第6章:オーガニックとミネラル、その先にある未来
オーガニック農法は、自然と命をつなぐ“あり方”のこと。
ミネラル農法は、私たちが本当に必要としている栄養を、ちゃんと作物に届けるための“工夫”。
そしてその2つを橋渡ししてくれるのが、微生物のはたらきなのだと思います。

🌸おわりに:巡る命の中で暮らすということ
土の中で、
落ち葉を分解する微生物たち、
岩石を溶かし、植物に栄養を運ぶちいさな命たち。
そんな無数の存在が、
わたしたちの食卓と、からだと、暮らしを支えてくれています。
だからこそ…
「与える農」から「巡らせる農」へ
「戦う農」から「共に生きる農」へ
そんな農のかたちが、これからの時代に必要なのかもしれませんね。
読んでくださって、ありがとうございました☺️
また、土や自然のことをゆっくり語る時間を楽しみにしています。
