『オーガニックライフスタイルEXPO 2025』に行ってきました ~小さな農業がつくるこれからの暮らし~

暮らしの延長にある“農”が、未来の豊かさをつくる
秋の日差しが心地よい日に、都内・浜松町で開催された「オーガニックライフスタイルEXPO2025」に行ってきました。
そこで改めて感じたのは、「農」は特別な人のものではなく、私たち一人ひとりの暮らしに自然と溶け込むものだということ。
たとえ大きな農地を持たなくても、小さく始めることで自分らしい生き方が広がる——そんな気づきに満ちた時間でした。


小さな農業は、経済に依存しすぎない暮らしを支えてくれる
今回の目的は、ダウンシフターズの高坂勝(こうさかまさる)さんが登壇するセミナー「小さな農業の可能性」を聴くこと。
事前予約をして参加したところ、約100名もの方々が集まっていて驚きました。
それだけ、多くの人が“減速して自由に生きる”ことに関心を持っているのだと思います。
高坂さんの言葉の中で特に印象に残ったのは、
「国が推進する大規模有機農業だけが正解ではない。農家にならなくても、家族単位で畑を持ったり、農に関わることで、食料自給率は上がる。食料が自給できれば、経済に頼りきらなくても暮らしていける社会が作れる」
という考え方。
家庭菜園や市民農園など、小さな単位で「食」をつくることが、結果的に社会全体の持続性を高めていく。
そんな“希望の連鎖”を感じました。


身近な場所から“農”が広がる未来を思い描く
会場では、高坂さんの著書にも登場する「源さん」こと西田栄喜さん(自称・日本一小さい農家)や、半農半歌手のYaeさん(シンガーソングライター加藤登紀子さんの娘さん)など、“農”に関わる著名人の方々が登壇されていました。
彼らの話を聴きながら、自分の中で思い浮かべたのが、イギリス・トッドモーデンの“エディブルシティ”の取り組みです。
街の道端や公園など、公共のスペースに食べられる植物を植えるという活動で、誰もが自然と「農」に触れられる環境をつくり出しています。
日本でも、世田谷区の桜丘農業公園や喜多見農業公園のように、都市部でも地域の人たちが関わりながら食物を育てる取り組みがあります。
都市に暮らしていても“農に関わる”取り組みが日常の中に根づいていく。
こうした場所がもっと増えていけばいいのになと思いました。

小さく始めることが、未来を変える一歩になる
「オーガニックライフスタイルEXPO2025」は、単なる展示会ではなく、“暮らしを見つめ直すきっかけ”を与えてくれる場でした。
大きな畑がなくても、ベランダにプランターを置くことからでもいい。
日々の生活の中で自然と関わり、少しずつ「自給」を取り戻す。
そんな小さな実践が、これからの時代を支える力になると感じました。
ではまた。

オーガニックライフスタイルEXPO 2025
高坂 勝さんホームページ
西田栄喜(源さん)/菜園生活 風来
Yaeさんホームページ
世田谷区立 喜多見農業公園
世田谷区立 桜丘農業公園