【本紹介】『土を育てる』 自然をよみがえらせる土壌革命

[著] ゲイブ・ブラウン [訳] 服部 雄一郎

ども。
今日も暮らしかた調査中Dadです。

先日ふと手に取った本に、思いがけず心をつかまれました。

そのタイトルは
『土を育てる 自然をよみがえらせる土壌革命』
(ゲイブ・ブラウン著/服部雄一郎訳)

Momにすすめられた一冊

この本を教えてくれたのはMom。
学生時代に土壌学を学んでいたこともあり、出会った頃から植物や土に対する関心が高く、知識も豊富。

そんなMomに薦められた一冊。

先日訪れた【コンポストフレンズ】さんにもこの本が置かれていて、「あ、これうちにもあるな」と思い出し、再び意識に浮かんできました。

でも、正直、分厚くて……

率直に言うと、そのページ数の多さに少し腰が引けて、しばらくリュックの中で放置状態。
忙しさを理由に、「今じゃないな」と手を伸ばさずにいました。

そんなある日、健康診断で引っかかってしまい、病院の待合室へ
長い待ち時間。スマホの充電も切れ……やることがなくなったとき、
ふとリュックの底にこの本があるのを思い出しました。

なんとなく読み始めたら……止まらない!

手に取ってページをめくってみると――

「なんだこの本? 面白い!」

どんどん読み進めるうちに、ぐいぐい引き込まれていきました。

カーボン・ファーミングの第一人者が語る“リアル”

この本の著者は、アメリカ・ノースダコタ州で2000ヘクタール(東京ドーム約426個分!)の農地を管理する農家、ゲイブ・ブラウンさん。

彼は、カーボン・ファーミング(温室効果ガスの削減を目指す農業)の第一人者として世界的に知られています。

でもこの本は、ただの農業技術書じゃありません。

  • 自然災害や不作、経済的困難に直面しながらも、信念を貫く姿勢
  • 家族を巻き込んで、何年もかけて農法を試行錯誤していく様子
  • ビジネスとしての農業経営、資金繰りのリアルな話
  • 毎シーズンごとの一喜一憂と、地道な実験・検証の積み重ね

ひとりの人間としてのドラマが、濃厚に描かれているんです。

専門知識がなくても、自然とつながれる

この本のすごいところは、土や植物への関心が高くなくても読めるところ。
難しい専門用語は丁寧に説明されていて、実体験に基づいて語られるので、とにかくわかりやすい。

なにより、「自然はどうやって回っているのか?」という根源的な問いに対して、5つの原則を発見し、ひとつずつ実証していく姿勢が心に響きます。

ネタバレしない程度に、印象的だったこと

たとえば、痩せた土地に雑草を生やし、牛を放牧するという方法。

植物も動物も多様性を確保し、多様性があることで生態系の機能が強化される。
このサイクルをローテーションしながら繰り返すことで、荒れた土地が少しずつ健康な土へとよみがえっていくのです。

そのスケールは、2000ヘクタール。
恐らく当時のアメリカでは大規模慣行農法が主流で、相当異端だったと思います。
まさに、自然とともに再生していく「革命」のような取り組みでした。

気づけば約300ページを一気読み

読み始めたときは、「待ち時間の時間つぶしに」と思っていたのに……

診察が終わり自宅に帰っても読みふけり、気づけば300ページ近くを一気に読み上げていました。

もし、「ちょっと難しそう」「農業には詳しくないし」と思って手に取っていない方がいたら、ぜひ一度、数ページだけでもめくってみてほしいです。

土の話なのに、こんなにワクワクするなんて。
読み終えたあと、自然との関わり方や、自分の暮らし方そのものまで見つめ直すきっかけになるかもしれません。

ではまた!

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